借金返済が苦しい、貸金業者の審査に落ちてどこからもお金が借りれない、お金借りすぎてやばいと精神的に追い込まれると、「闇金でお金借りたい」と思うでしょう。
闇金は、「ブラックでも借りれる」「無職でもOK」「審査なし」、といった、誰でも借りれるような条件で宣伝していますが、軽い気持ちで「10万円だけ…」と借りてしまうと、トラブルに発展して必ず後悔することになります。
この記事では、闇金を返せないとどうなるのかと、闇金債務者の末路、闇金で借りてしまったときの借金地獄を抜け出す方法を解説します。
闇金は違法な高金利
貸金業は、貸金業法に基づいておこなわれるので、法定金利(20%以内)で融資をすることになっています。
しかし、闇金は「トサン(10日で30%)」や「トゴ(10日で50%)」といった違法な高金利でお金を貸しています。そのため、その場しのぎでお金を借りても、違法な高金利のためその後の返済ができず、トラブルに発展するリスクがあります。
闇金の中には「ソフト闇金」と呼ばれるものもあり、安心感を与えるような丁寧な対応をしてくるので、まともな闇金に見えるかもしれませんが、ソフト闇金も正規の登録をしていない違法営業です。違法な高金利であることは、一般的な闇金と変わらないので注意が必要です。
ソフト闇金の金利例
ソフト闇金と呼ばれる貸金業者を参考にしてまとめた金利例を紹介します。
借り入れ期間は10日、14日、1ヶ月で、それぞれの期間で1万円を借り入れたとします。
金利 | 利息 | 振込金額 |
---|---|---|
10日間で利息20% | 2,000円 | 5,000円 |
14日間で利息30% | 3,000円 | 4,000円 |
1ヶ月で利息40% | 4,000円 | 3,000円 |
手数料:一律3,000円
1万円を借り入れたとしても、振り込まれるのは3,000円〜5,000円しかありません。そのため、1万円を借りたい場合は、最低でも2万円の借り入れをする必要があります。
借り入れの返済期間が10日〜30日と極端に短く、金利が20%〜40%と貸金業法の上限金利20%を上回っています。
貸金業法の上限金利20%で借金の返済に追われている方が、それ以上の金利で借り入れをして返済ができないことは簡単に想像ができることなので、闇金およびソフト闇金からお金を借りないように注意しましょう。
闇金返せないとどうなる?闇金債務者の末路
違法な取り立てを受ける
法外な時間の執拗な電話
執拗で違法ともいえる取り立ての電話を受けます。貸金業法では正当な理由がなく早朝・深夜(21:00〜8:00)に電話してはいけないと定められていますが、昼夜を問わず毎回違う番号からかかってくることがあります。
家族や職場、子供の学校や習い事への連絡をされることもあり、闇金からの執拗な電話や嫌がらせのメッセージで、自分だけでなく家族も精神的なストレスを受ける可能性があります。
嫌がらせを書いた貼り紙や投函
闇金は、「〇〇(借りた本人の名前)、金を返せ!」と書かれた紙を家のポストに投函したり、玄関のドアや近所に嫌がらせが書かれた紙を貼ることがあります。
このような嫌がらせは、借金をした人だけでなく、その家族に精神的ストレスがかかります。また、近所の人たちにも噂が広まって、その地域に住むことが息苦しくなってしまい、引越しをしなければならないケースもあります。
嫌がらせ行為をされる
出前を勝手に注文される
闇金から借りたお金の返済を滞納したり、取り立ての電話を無視していると、寿司やピザといった出前を勝手に注文されることがあります。
本人が注文した品物でなければ代引きであっても支払う必要がありませんが、1度の注文が10人前であったり、1日に何度も出前があったりして、精神的なストレスがかかります。また、出前を配達してきたお店にも迷惑がかかるので、お店とトラブルに発展してしまうケースもあります。
個人情報をSNSにさらされる
SNSで集客をしている闇金の場合には、借り入れのときに提出した個人情報をSNSにアップする可能性があります。
個人情報や借用書がSNSにアップされると、家族や職場だけでなく、まったく知らない不特定多数の人に借金のことが知られるので大きな精神的ストレスを受けることになります。
労働条件が悪い仕事を紹介される
無職、フリーターといった定職についていない人たちは、お金を返すあてがないので、闇金業者から返済をするお金を稼ぐために仕事を紹介されることがあります。
仕事は、働いて稼いだ給料から天引きすることで返済をする仕組みですが、闇金業者が斡旋(あっせん)しているので、労働条件が悪いことがほとんどでしょう。
闇金で借りたときの対処法
闇金からの借金を返済しない
闇金のような違法な貸金業者からの借金は、返済する必要がありません。
貸金業法の上限金利(20%)を超える違法な高金利で貸しているので、闇金には返済を請求する義務がなく、違法な取り立てや執拗な嫌がらせも警察が介入できないラインを狙っておこなってきます。
ただし、返済しなくていいと思っていても、執拗な取り立てや嫌がらせ行為で精神的ストレスを感じて折れてしまう方が多いので、実際に闇金からの借金を踏み倒すことは難しいでしょう。
犯罪行為があった場合は警察へ通報する
警察は民事不介入なので、闇金からお金を借りたということだけでは警察に通報をしても動いてくれませんが、犯罪行為があった場合はすぐに警察に通報しましょう。
家のドアが壊された、限度を超えた取り立てや嫌がらせをされた、暴力行為をされた場合は、警察へ通報することで対応をしてくれます。
弁護士・司法書士に相談をする
「借金を人に知られるのが恥ずかしい」「誰にも相談できない」と考えるかもしれませんが、闇金からお金を借りるほど困っていて、闇金から執拗な取り立てや嫌がらせを受けている場合は、自力で解決することは不可能です。
借金問題やヤミ金からの借金を1人で悩まず、1日でも早く弁護士や司法書士に相談をしましょう。
闇金かどうか調べる方法
ソフト闇金の場合は、ホームページに「ソフト闇金」と掲載されていることも多いですが、闇金の場合は名称を偽っている可能性もあり、自分では闇金か判断できない場合があります。
闇金かどうかの判断がつかない場合は、日本貸金業協会のホームページに掲載されている「ヤミ金(悪質業者)の実例検索結果」で、業者名、電話番号、実際におこなった勧誘手段を調べることができます。(2022年9月17日時点の登録件数は1,013件)。
また、合法的な貸金業者は財務局長や都道府県知事に届け出をしているので、金融庁が発表している「登録貸金業者情報検索入力ページ」で検索しても該当しなければ、闇金であると判断することができます。
闇金債務者の末路についてよくある質問
- ヤミ金からお金を借りたらどうなる?
-
闇金からお金を借りると、違法な取り立てを受ける、嫌がらせ行為をされる、労働条件が悪い仕事を紹介されるといったリスクがあります。警察は民事介入できないので、これらの行為を警察が介入できないギリギリのラインを狙ってやってきます。くわしくは「闇金債務者の末路」をご覧ください。
- 闇金でお金を借りたらどうすればいい?
-
闇金でお金を借りたときの対処法は、闇金からの借金を返済しないことと、犯罪行為をされたら警察に通報することです。ただし、闇金を踏み倒すことはできないので、闇金でお金を借りた場合は早めに弁護士に相談をしましょう。
くわしくは「闇金で借りたときの対処法」をご覧ください。
- 闇金の嫌がらせはいつまで続く?
-
闇金からの嫌がらせは、無視しても終わりません。1日のうちに何度も出前を勝手に注文されたり、個人情報をSNSにさらされて、不特定多数の人に借金のことや個人情報がバレてしまうことになります。くわしくは「闇金債務者の末路」をご覧ください。